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井戸とラクダ|「旅の始まり、旅の終わり」

旅には、始まりがありまして。

どんな旅をすればいいのか、分からなくなって、
僕は君に助けを求める。

人の目なんて気にする必要なんてないのだし、
自分が思うがままに、好きに歩けばいいさ、と
君は、さらっと言うのだけれども、

せっかく旅に出るのだから、一生モノの旅にしたいと
強く意気込み、時期をたらたら先延ばしする。

旅に出る事は、こんなにも悩むものなのか
旅に出る事は、こんなにも理解されぬのか

僕が思う旅は、もっともっと自由で
極楽鳥が舞うようなものだと、想像していた。

ただ、いくら考えても何も始まらないから、とりあえず始めてみた。

旅は突然に始まる訳です。
これが、旅の始まりで御座います。

そして、旅には終わりがありまして。

僕は、砂漠を歩き続けた。
そうして、1年が経ち、2年が経った。
今では、もうどれほどの時が経ったか、分からない。

終わりが見えぬ事が怖くなって、
終わりを見つけようとするのだけれど、
どこでどうやって終止符を打てばいいのか、分かりませぬ。

誰かおしえておくれ。

ああ。君には、声はもう届かぬか。

僕は、このまま旅の世界に閉じ込められるのか。
それとも、こちらの世界に出口を見つけられるのか。

旅の終え方が分からぬ人は、一生旅を彷徨う。

とんとんとん。

そして僕は、彼と決別する。

朝目覚めると、君と出会う。

「旅の始まり、旅の終わり」